KASHIWA印の有限会社猪熊製作所
新潟県燕市桜町230番地3

ステンレスとは?

ひと口にステンレスといっても、いろいろあります。

非常に多いステンレスの種類

 ひと口にステンレスといってもその種類は多種にわたり、古い資料(1987年)をひっくり返してみてもJISの規格で46種類、製鋼メーカーが独自に開発・規格しているものも含めると100種類以上あるようです。

現在はステンレス鋼の製造工程において炉内での成分調整の精度も細かく制御でき、様々な用途に特化した材料が求められるので、より増えているかもしれません。

100種を超えるステンレスも、大きく分ければ実は・・・

成分による分類では3種類に分けられます。

これらの分類と、それぞれの特性を表にしたものが以下、表1と表2です。

表1.ステンレスの成分や組織による分類

主な成分による分類 組織による分類
基本成分区分 通称 代表鋼種 組成概略
クロム系 13クロム系
18クロム系
SUS410
SUS430
13Cr
18Cr
マルテンサイト系
フェライト系
クロム・ニッケル系 18クロム-8ニッケル系(18-8) SUS304
SUS316
18Cr-8Ni
18Cr-8Ni-2.5Mo
オーステナイト系

 

表2.それぞれの特性について

  オーステナイト系
(18-8系)
SUS304、SUS316
フェライト系
(18クロム系)
SUS430
マルテンサイト系
(13クロム系)
SUS410
磁性 なし あり あり
焼入による硬化 なし なし あり
加工による硬化 硬化大
ニッケル含有量が多いと加工硬化は少なくなる
冷間加工で若干硬化 軟鋼(鉄)と同じような加工硬化
耐食・耐候性 優れている ←に比べ劣る 鉄よりは良いがステンレスとしては劣る
衝撃と伸び 良好で成形性が良い ←に比べ劣る ←に同じ
溶接性 3者中もっとも良いが、溶接時に500℃〜800℃の範囲で過熱すると耐蝕性が低下する特性がある やや劣る よくない
予熱・後熱処理しないと溶接割れが起きる場合がある
耐低温性 −200℃までほとんど変わらない −10℃以下になるともろくなる −15℃以下ではもろくなる
方向性 ほとんどない ある
曲げる際には圧延方向に対して直角に曲げる必要がある
ある
熱膨張 軟鋼の1.5倍 軟鋼とほぼ同じ 軟鋼とほぼ同じ
熱伝導 軟鋼の約1/3 軟鋼の約1/2 軟鋼の約1/2
それぞれの項目について
・磁性→磁石がつくかどうか?鉄は磁石がつきますがステンレスはつくものとつかないものがあります。
・焼入による硬化→金型を作る材料となる鋼材(鉄)には炭素が含まれており、ある温度まで熱してその後冷却することで表面が硬くなりますがこれを焼入れといいます。ステンレスを熱したときにこれと同じ特性を示すかどうか?ということです。
・加工による硬化→曲げたり、つぶしたり、加工によって硬くなる性質があるかどうか
・耐食・耐候性→屋内または屋外において使用する場合の腐食・サビやすさ
・衝撃と伸び→同じ強さの衝撃での特性と伸びについて
・溶接性→溶接がしやすいかどうか?
・耐低温性→低温環境での特性変化について
・方向性→製造過程において材料を圧延(薄く延ばす)する時の方向でできる目があるか?。目には見えないが、例えば折曲げる向きによって曲がり角度が違ったりという影響が出る。
・熱膨張→加熱により体積が増える割合。同じ温度上昇でも、これが大きいものほど大きくなる。分かりやすい例では列車のレールの突合せ部分の隙間が夏と冬では夏のほうが隙間が小さい。これはレールが熱膨張で伸びたため。
・熱伝導→熱を加えた時に、その熱が他のところに伝わる伝わりやすさをあらわした数値。

当社ではSUS304とSUS316の2種類の材料を使って製品を作っています。

表2の「磁性」の項目でオーステナイト系ステンレス(SUS304、SUS316)は磁性がないことになっていますが、あくまでも素材の状態で、加工後には磁性が出ることもあります。

これについてはステンレスと磁性をご覧ください。

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